有限会社 長井製版 - 刃型 銅版 亜鉛版 樹脂版 の日記
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製版の歴史 銅版 彫刻から刃付け - シール印刷の歩み
2019.06.13
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全日本シール印刷協同組合連合会によって
平成元年5月1日に編集・発行されました
「シール印刷の歩み77年」によりますと
今の粘着紙が使われるようになり始めた昭和35年9月30日に
東京都正札シール印刷協同組合技術委員会が、
ゴム布メーカーと製版業者を集めて
「セルフラベルの印刷とその製版」をテーマに座談会が開かれた、
とありました。
銅版に版と抜きを彫刻したものが主流であった頃です。
この時にトナミ製版の礪波武雄氏も参加されています。
銅版も彫刻から腐蝕へ移り変る時期で、
その当時のゼンマイ刃はまだ専用の刃材がなく
ビク型の刃材を切断して低くなったものを利用していたようです。
よってゼンマイ刃は高価であり製版業者の中でゼンマイ刃を扱う業者さんは無く、
この時の技術委員会で組合から
製版屋さんの中でゼンマイ刃をやってみる会社が無いか? と問われましたが、
製版屋一同の返事は・・・だったと記されています。
私の父もトナミ製版さんにて銅版への彫刻、刃付けをおこなっておりました。
ところで銅版の彫刻はタガネで彫る作業であり、
彫刻師の養成のため富山県で盛んな銅製品の彫刻師が選ばれたので、
現在製版業者やシール印刷業者に富山県出身が多いのはこのためだと言われています。
トナミ製版さん、親戚の田中美術印刷さん、私の父も富山出身です。 つづく
有限会社 長井製版 長井康弘
